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2011年11月28日月曜日

高幡山でノルディック

イチョウの黄色い輝きだけが目立っていたのに、数日も過ぎるとモミジの赤みがすっかり増し、紅葉の深みと共に高幡山を訪れる人の数も増えていた。

この山の八十八カ所めぐりは一周30分くらいで適度な運動になる。そこで私は母に教えてもらったノルディックウォーキングをやりにストックを持ってこの場所をたびたび訪れるのだけれども、紅葉を楽しみに来た人たちは多くが五重塔を少し登ったところのモミジの名所あたりまでしか歩くことがなく、その奥は本堂のあたりとは別世界のようにひっそりしていた。

そのひっそりした八十八カ所めぐりの道のりを進むと、松が多く茂り、人があまり来ないだけあってそれほど紅葉は見られず、ふいに足元の木の階段から生えるキノコに目が行ったりする。とは言ってもそれも一瞬で、もう一歩進むとキノコは視界から消え、緑の葉の中を再び歩くようになった。

今日は曇りで気温も低いためか、お地蔵さんの顔もどこか寒そうに見える。それも山の頂に着くと紅葉が盛んで、ややぬくもりを感じた。さらに八十八カ所めぐりを終える頃には人の多いエリアに入り、ちょっと先には木々の隙間から屋台の賑わいが見え隠れした。

さっぱり売れないよ、と屋台の中から漏れ出る声を通り過ぎると、お香の香りが見えて私はようやく30分ほどのノルディックウォーキングを終えた。こうした場所が家の近くにあることは本当にありがたいものである。