東大寺 お水取り
東大寺のお水取りに行くために、三月上旬に行きました。
<一日目>
雨の薬師寺、唐招大寺、西大寺、秋篠寺の西の京。
お寺のくすんだ黒色の建物と、
苔むした芝のような絨毯の地面と木々の色、
その葉の緑のなかで
梅のピンクと椿の赤は鮮やかに浮き立ちます。
そんな薬師寺と唐招提寺を一時間近くかけてまわったのですが、
なんとなく、こういうところでは死者と再会できると
人が言うのがわかる気がします。
それは決して恐ろしいことではなく、
再会の喜びと安心なのかもしれません。
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<奈良二日目>
奈良の人は大阪人のように人なつっこいわけではなく、
京都人のように裏腹でもなく、
朴訥で大人しい印象です。
そして私は、何体もの仏像と対面するうちに、
仏像と会話する感覚をもつようになってきました。
絵をみたり、小説を読んだりするときと同じ感覚で、
楽しくなってきました。
ナチュラルハイでしょうか。
僧侶に怒られそうです。
この日は奈良公園の方を巡り、
日中に東大寺、興福寺、春日大社を見て、
夜にお水取りに行ってきました。
1250年以上続く法会であるにもかかわらず、
最も印象に残ったのが、
二月堂前にある大きな木に向かって
「あのクリスマスツリー邪魔、見えないじゃない、切っちゃってよ」
という隣の方の発言だったとは・・・。
僧侶にとっては修行、
観客にとってはイベント。
これも旅の楽しさではないでしょうか。
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<奈良三日目>
だんだんと奈良のイントネーションで話すようになってきたことに
驚き始めた頃です。
生きるための適応力でしょうか。
斑鳩方面に良く途中の車窓では、
西の京のような金持ち風情ではなく、
庶民的な家が続きます。
聖徳太子の本拠地であるはずの法隆寺、
中宮司、法華寺、法輪寺は周りを田畑で囲まれ、
静かな田園風景です。
人が踏み入れた土地というのは、
いろいろな人がいろいろな思いをもって
生きてきた証があるものだと思うのですが、
斑鳩もまさにそういうところです。
なによりお寺がそれをあらわします。
世界遺産の法隆寺などの大寺院よりも、
規模の小さいお寺のほうが落ち着くので好きです。
大量の修学旅行生も外国人観光客もいなくて、
うらびれた感じかもしれませんが、
静かで落ち着いて、ゆっくり考えるにはもってこいです。
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奈良三日目続き・・・
平城宮跡はその広さのために、
雨の中苦しめられましたが、いい運動になりました。
跡だから実際の当時の建物はなく、
再建した朱雀門や東院庭園があるだけで、
遷都1300年のイベントにむけて再建工事中だらけでした。
でもあるときは道なき道を、
宿泊先のホテルで借りた、頼りなげない自転車で
無理矢理かっとっばして
その広さを実感してみようと思いましたが、
思った通りへとへとに疲れきりました。
朱雀門から向こう果てまでが、
緩やかながらも上り坂なのが最大の要因かと。
霞ヶ関と同じようなものがあったのだから当然ですね。
さらに自転車で巡ったのが、
不退寺、海龍王寺、法華寺、般若寺です。
相当無理いたしました。
でもお寺それぞれに色があり、
人々に伝えたいことがあることがわかって
よかったです。
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<奈良四日目>
奈良市内は雨だったのに、
吉野ケーブルを登ったときは雪でした。
シーズン外、しかも雪とあってか誰もいませんでしたが、
思いのほか雪の吉野を見られたことが嬉しくて嬉しくて。
霊山にふさわしいひっそりとした雰囲気は、
何か優しく感じます。
奈良市内の雨よりも吉野の雨は冷たいはずなのに、
不思議と冷たく感じないんです。
吉野に逃げざるを得なかった後醍醐天皇の気持ちは、
どうだったのでしょう。
桜のシーズン以外はバスも少なく、
観光は不便だと聞いていたのですが、
私の場合、吉野ケーブルを降りたときに、
そこにいたおじさんが、「バスに乗るかい?」
と聞いてくれて、「何時にでるんですか?」
と聞くと、「二分後だよ」とのことで、
すぐにバスに乗れ、20分くらいで上まで行けました。
そのおじさん曰く、
金峯山寺等見るなら下りながら 巡った方がいいよ、
との事でしたですが、
確かに登りながら巡るのは
足腰に自信のある方でないとキツイかも知れません。
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仏像に親しみを抱くことができたのが、最大の収穫でしょうか。
また来ます。
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