カラヤンのドキュメンタリー番組『ヘルベルト・フォン・カラヤン その目指した美の世界』をBSで見ました。
独裁が必要なのは軍隊とオーケストラと言って指揮するカラヤンは、若き頃のある日楽員がカラヤンを銃殺しようとしたほどに、時に(いや、ほとんど)憎まれる運命です。その楽員は本当に弾の入った銃を持っていて、すぐにやめさせられたそうです。次いでにカラヤンも。
カラヤンは美男子だったことも幸いして集客力も抜群の指揮者でした。この集客力は指揮者は重要です。
このドキュメンタリーを見て、演奏会はリハーサルが最も重要と言われる意味がよくわかりました。リハーサルでは、口頭でああしろ、こうしろと指揮しながら伝えられるんです。本番であの話術を使わず思うとおりに演奏を仕上げるのは大変な気がします。楽員は暴走するものらしいので。
晩年はヘルニアの痛みにも悩まされたカラヤン。指揮台に行くのに20分かかったとか。そして、楽員は憎たらしくて、そんなカラヤンを本気で蹴り倒したくなるそうです。恨まれて恐ろしい職業です。
生真面目で誠実な巨匠カラヤンでした。