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2010年4月30日金曜日

ヤング@ハート(映画)

米・マサチューセッツ州の小さな町ノーサンプトンにいる、
平均年齢80歳のおじいちゃんとおばあちゃんたちで構成される
ロックなコーラス隊「ヤング@ハー ト」。
歌うのは第九などではなく、ロックやR&Bの曲ばかりです。

歌う人によって曲は変わるものですが、
彼らが歌うと演歌の世界に聞こえてきます。
いや、演歌どころではありません。
もうそれは、レクイエムです。
何を歌っても死を感じさせます。
でも、寂しいというものではなく、
楽しみながら死んでいこうという、彼らの強い意志が感じられるのです。

酸素ボンベを背負いながら歌う姿、真剣そのものです。
みんな真剣なんです。

最後まで真剣に生きられる人たちって・・・力強い・・・。

川遊び

綿飴を薄く伸ばしたような雲の奥に水色の空が広がるゴールデンウィークの中日。
近くにある大学の学生であろう若人20~30人が、
煙をもんもんと上げてバーベキューを楽しんでいるのでした。

すると、男の若人のみ、何やら準備を始めるのです。
何かって、海パンらしきものに着替えているではありませんか。
気温20度あるかないか。水温は水道水より暖かいくらいのなかを、
どうやら、川に入るようなのです。
始まりました、若気の至りです。

まず一人、体力に自信があるのか、
ものすごい勢いで20㍍くらいの川幅をダッシュして渡ってきます。
すると、それを見て自信がついたのか、我も我もと、
7~8人が川に入り進もうとするのですが、
本人たちが思っているより流れが急らしく、
なかなか進めない人もいるのです。
もう限界~限界~ とただふざけて言ってるのか、本気で助けて欲しいのか、
甘えているのかよく分からない彼らですが、
階段のとこ気をつけろよと声をかけたり、
一応助けに行ったりする仲間たちに、なんだか健全さを感じました。

そこまではかわいいものなのですが、この年頃。
こういう時に必ず始まるのが、パンツ脱がせ大会なのです。

ふと見ると、お尻丸出しで川に男が立っている。
まわりは当然騒ぐ騒ぐ。
二人ほど犠牲になったようですが、
脱がされた当人たちもキャッキャキャッキャと結構楽しんでいるのです。
そしてそれをカメラにおさめようと構える女子たち。

この若人集団、とても楽しそうなのでした。

ヴァイタ・ニードル社(Vita Needle )

2008年ドイツ制作のヴァイタ・ニードル社についての番組が、BS世界のドキュメンタリーでやってたので見てみました。

この会社の特徴は、従業員の高齢ぶりにあるのですが、社内が映ると、そこには、歩みのゆったりした老人が腰をかけて、真剣な眼差しで働いているのです。
70代はまだ若手、80代、90代が当たり前の会社なのです。
高齢者を雇うのは無謀との批判もあるなか、1980年代からこのビジネスモデルで、解雇ゼロ、不況のなかも収益増でやれてるそうです。

そこには仕事だけでなく、人生のドラマがいっぱいです。
配偶者に先立たれて一人になった人など当たり前。
家族も友人も誰もが先に死んでしまい、この会社に来ることだけが生きがいの人もいるのです。
そして、同僚はそれをわかってて、〇〇はここに来れなくなったら半年で死んでしまうと思う、生きる理由がなくなるからと、気にかけるのでした。
この会社にはエレベーターがなく、19段ある階段を、最低でも一日一往復しなければならないのですが、それができるうちはみな働き続けるようです。なものなので、〇〇が階段を上るためなら何でも協力するとのアットホームさなのです。
一段一段、ヨッコラショ、ヨッコラショと、手に手を取り合い上り下りするのでした。

みな一度どこかを退職した人たちなので、それまでの競争社会より大分居心地がいいらしく、ぼけ防止になると、健康法的にも勤めているのですが、それを社内で普通に話す会社なのです。

高齢者の多い会社だけあって、同僚との死別は他で働くより多いのですが、みなでその悲しみを乗り越え、またまた新たに高齢者を雇い入れて、商品を楽しくつくっていくのでした。

80代の元社長は、自分は生きた化石と言いながら、何もやることがないのに会社を見に毎日来るそうな。従業員にとっても社長にとっても、理想的な人生の終着点のようです。

ヴァイタ・ニードルhphttp://www.vitaneedle.com/

2010年4月29日木曜日

高幡不動尊

4月25日から5月5日までのゴールデンウィーク期間中、高幡不動尊では「春季大祭国宝まつり」なるものをやるらしく、駅を降りると、ドン、ドン、と太鼓の音が鳴り響いてました。結構な音量です。
五重塔と太鼓です。
大勢の人が、それぞれのはっぴを着て、神輿を担ぐのか、準備してました。
桜の見頃は終わりましたが、ボタンザクラは満開で、
こうして花筏が見られます。
桜の次は藤の出番です。二割くらい咲いているでしょうか。
真下から撮った藤棚です。まだまだ空がよく見えます。

祭で賑わう高幡不動尊でした。

あんず村

高幡不動駅南口を出て線路沿いを右側に一分ほど歩いたところにあるお店です。
昔からあるお店で、学生や地元の人に人気です。

猫グッズが店内のいたるとこに飾られています。
喫茶店として、洋食屋として、定食屋として、猫の目のようにころころと変幻自在なので、どんなときに行っても居心地のいいお店です。
窓からは、高幡不動駅のホームが見えて、電車の発着を楽しめます。

定番メニューのハヤシライスです。
こちらも定番メニューのカレーライスです。
どちらもミニサラダ、コーヒー付きで1000円くらいの値段です。
おいしいです。自信をもってお勧めします。
母が一度ハヤシライスを食べましたが、おいしいおいしいと言って、
一気に食べ終わってました。
桜のパフェです。こちらは季節限定メニューです。美味ですよ。
あんず村では季節ごとにいつも新しいメニューが出てきます。

因みに、禁煙席はありません。

逝きし世の面影 渡辺京二 平凡社

平凡社ライブラリーの一冊。
近代化以前の日本について書かれた、昔から評価の高い本です。それが、古き良き日本についてノスタルジーに浸れるとのことで、ここ数年、俄に人気があるとか。

私がここで取り上げたいのは、古き良き日本でも何でもありません。猫好きの私がこの本の中でもっとも注目し驚いたことは、482p~483pに描かれている猫とネズミのことです。

とある外国人夫人が長崎で暮らすことになり、なんと、「猫ほどもある鼠が、枕元で踊ったり鳴き声を立てたり」したというのです。猫ほどもある鼠、恐ろしい・・・。
隣にいた人に、猫ほどもある鼠なんてあり得るかと聞いてみると、子猫のことでしょ、大袈裟に言ってるだけだと言うのですが、
他のところで、「子猫は鼠がよほど怖いらしく」と、子猫は別に出てくるのです。
ということは、やはり成猫ほどもある鼠ということ。
で、子猫は鼠が怖くて、「物音がしただけで飛んで逃げる」そうな。
しかも、「日本の猫は大きくてつやつやと肥えていますが、怠惰で鼠をとって食べる気はないのです。ここの鼠は猫と同じくらい大きいものですから、猫のほうが飛びかかっても無駄だと知っているのでしょう。ネズミはおかげでしたい放題、とても横暴です」とあるのです。猫とネズミの下克上です。

かつ、日本の「猫はネズミをとるのはごく下手だが、ごく怠け者のくせに人に甘えるだけは達者である」と。バカにされた発言です。
さらに、日本の可愛らしい猫がネズミを全然捕らえないのは、婦人たちの愛玩物であって、大事にされすぎているからなのだとのこと。大事にされずぎて何が悪い。

このように、猫とネズミの驚くべき生き方が生き生きと描かれているのでした。猫ほどもあるネズミ・・・それはゴキブリより怖い生き物ではないでしょうか。ねずみ算式に増えるんですよ~。猫はこの時代も猫っ可愛がりされていたようです。

2010年4月28日水曜日

浜離宮恩賜庭園

都内に残る大名庭園の一つ、浜離宮恩賜庭園に行ってきました。

藤棚では、紫の花が徐々に咲き始めてます。

朝日新聞を望む藤棚です。
浜離宮恩賜庭園のすぐそばには朝日新聞や、電通などの高層ビルが
空に向かって伸びてます。

庭園に入ってしばらく歩き、海側に出ると、潮の香りが風にのって流れてきます。
広々とした海とともにある庭園です。
時折船の汽笛がなり続けるのが聞こえてきます。
でも、そのもっと近くからは、鳥がチュンチュン、カーカー、ピヨピヨと、
それぞれに鳴く声が聞こえてきます。

墨田区に建つ東京スカイツリーが、川面に映る影も売りとのことなので、
今回は、浜離宮恩賜庭園の池に映る橋や木々、花、高層ビルを撮ってみました。








後方のビルもちゃんと水面に映ってます。
水面をほのかに揺れる風景。
浜離宮のこういう光景も美しいものです。
ついつい深呼吸したくなる、浜離宮でした。
 
江戸時代には、大名屋敷に由来する庭園だけでも1000近くあり、後楽園、六義園なみの庭園が300近くあったそうです。旗本や寺社を加えれば、その数は数千にもなったそうです。
ガーデンショーどころではありません。江戸はお庭だらけなのでした。
東京タワーや都庁の展望台、世界貿易センタービルの展望台などから眺めると、今の東京は、所々に小さな森が点々とあるように見えます。それは皇居だったり、新宿御苑だったり、明治神宮だったり、芝公園だったり、浜離宮恩賜庭園だったりします。
それらの森は、高層ビル街を突然分断して、不思議な都市の光景を見せてくれます。
建築家が都市を駄目にするとよく言いますが、それらの庭園は、特別名勝などに指定され、建築家の手からしっかり守られているのでした。

宮越屋珈琲 新橋店

札幌に本店をもつ宮越屋珈琲。 今回は、東京新橋店に行ってまいりました。


注文したのは、かぼちゃプリンとフレンチブレンド・スタンダード。
濃厚な渋いコーヒーです。かぼちゃプリンによく合います。

入店すると店員さんが、禁煙ですか、喫煙ですかではなく、
カウンターにしますか、窓側席にしますか、奥の席にしますかと、
どこでコーヒーを楽しむかということをきいてきます。
雰囲気を大事にするようで、禁煙席はないようです。
そのことについて店員さんに聞いてみると、
隣にも店舗があり、そちらの方は禁煙喫煙が分かれているとのことでした。
丁寧に教えてくださりありがとうございました。
昼時に行きましたが、空いててくつろげましたが、
カフェだけあって、二時頃からは混みあってきました。
新橋という場所柄、会社員の打ち合わせと思しき人たちが多いです。
おじさんの街新橋の宮越屋珈琲でした。
因みに、ケーキの種類はそれなりにありますが、
フードはトーストとチーズトーストしかないので、
あくまでカフェとしての利用がいいようです。

猫との出会い・浜離宮恩賜庭園

雨の降るなか、出会えました~。
石の中で保護色になってますが、
お分かりになりますでしょうか。
真ん中あたりに白黒猫ちゃんがいます。
こちらに向かって歩いてきます。


私が向かっていくと、あっちゃの方に逃げて行ってしまいました。
浜離宮恩賜庭園を走る猫でございます。
で、再び園内を歩いていると、またまた見てしまいました~。

真ん中に黒猫ちゃんがいます。
もっと近づいてみると

水たまりで雨水を飲んでます。そして、

こちらに向かって歩いてくるではありませんか。

警戒心がないのか、どんどん近づいてきます。

何の気なく目の前をチラ見しながら通り、
過ぎ去って行きます。もこもこです。
今度は池の方にいきます。もっと大量の水をのむのでしょうか。

と思いきや、芝の方へと戻ります。

相当近くまでは寄れるのですが、触ることは出来ませんでした。
ちょっと変わった行動パターンの黒猫ちゃんでした。

白黒ちゃん、黒ちゃんともに、雨をものともせず、普通に歩いてます。
「もこもこやから大丈夫や。」


レディ・ガガ

「クイーン・オブ・クィア」とも呼ばれる、ビルボード史上初めてデビューアルバムから4曲を1位に送り込んだレディ・ガガ。マドンナ、カイリー・ミノーグ、ビヨンセ、に続く大物と注目され、大人気です。

CDショップ「Best Buy」でニュー・アルバム「The Fame Monster」のサイン会が開催されたときは、「Best Buyで一晩待ってくれたわたしのリトル・モンスターたちに、リトル・ピザを配るわ。みんな、お腹すいてるといいんだけど…。食べてね。みんな、愛してるわ!」と気配りを怠らないのでした。

常に奇抜なファッションで現れ、自らを両性愛だと言うガガ。彼女は決してレディー・ガガを演じているわけではないと主張します。これはネタでも何でもなく、本当に彼女自身なのだそうです。


長年、変人な自分とどう折り合いをつけようか模索してきたガガは、ようやくそんな自分を嬉しく思えるようになったそうです。

そしてそれを表現するのは、いつも通りファンを喜ばせるためというガガ。昔の自分のように、孤独に悩んでるファンが、「私の中に一緒に遊べる変人を見出して、孤独を感じることのないような雰囲気を創りたいの」だそうです。

レディ・ガガは本名がステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ(1986年3月28日生まれ)。ニューヨーク州ヨンカーズで、イタリア系の両親のもとに長女として生まれます。父はIT企業の実業家。4歳で楽譜なしでピアノが演奏できるようになり、13歳になるころには初のピアノ・バラードを作曲。14歳でマンハッタンのカトリック系の私立お嬢様学校、Convent of the Sacred Heart(聖心女子学院)に通い始めるという、とても育ちの良い人です。17歳になると、これまで世界で20人しか早期入学が許されていないニューヨークにあるティッシュ・スクール・オブ・アート(ニューヨーク大学の芸術学部)に入学するという、才能にも恵まれたお嬢様です。そこで彼女は音楽を本格的に学び、作詞作曲技術を向上させたのです。由緒正しき音楽教育を受けた「クイーン・オブ・クィア」なのでした。


19歳で親元を離れ、生計を立てるためにストリップクラブで働き出しますが、家族は受け入れるのが難しかったようです。

レディ・ガガの名前は、クイーンの楽曲「Radio Ga Ga」をもじったものです。この名前ができるきっかけとなった音楽プロデューサーのロブ・フサーリとは付き合っていたようで、その後、ガガとはお金のことでトラブっているようです。

ガガは2010年4月20日に来日公演を終えました。
公演に行った人曰く、遅刻することもなく、その他トラブることもなく、育ちがいいということがよくわかるガガだったそうです。確かに話し始めると、育ちの良さを感じさせる人です。

2010年4月27日火曜日

雨の日 木の葉と鳥

葉の生い茂る新緑の木の下に入ると、
雨の音が大きくなったので、雨が強くなったのかと思い、
木の外にで出てみると、やっぱり雨が強くなっていたのでした。


でも、木の幹が濡れていないので、よく見ると、
葉が雨を遮っているのです。カッパ効果です。
葉の裏に雨水は通らないのです。優れものです。
裏はさらさらに乾いていて、虫が骨休めしていたりします。
そしてこちらをギョットさせます。


川では、スズメくらいの鳥が、10~20羽くらい、
雨の中を、雨を振り払うかのようにパタパタと飛び回ってます。
水面すれすれを飛んでみたり、急上昇してみたり、
急に方向転換してみたり、そのどれもこれもを猛スピードで永遠やってます。
 
左端中央よりちょっと上のところに鳥が写ってます。
 
ミグ戦闘機のような飛びぶりにただただ感嘆をこめて眺めるだけです。
一つだけ確かなのは、数十メートルという範囲のなかを
グルグルまわっているということです。
鳥たちが、何に対して急降下したり、
急上昇したりするのかはよくわかりません。
そして、水面すれすれを飛ぶも、決して水中に入ってしまわない器用さを、
なぜそこで発揮するのかもわからないのでした。

2010年4月26日月曜日

猫との出会い

夜の駐車場に、ぽつんと佇む猫を見つけました。
「猫は夜目がきくんや。あんたとちゃうで。」
これくらいそばに行ってもまだ逃げません。
「逃げるワケないやろ、アホ。」
でももう少し近づくと、警戒して逃げていきました。
「そこまで気さくやないで。」
そして、車の下に入ってしまいました。
ピカっと目が光るにゃんちゃん、夜のパトロールご苦労さま。

高幡不動尊

八重咲きのボタンザクラです。

高幡不動尊は桜の花が散って葉桜になり、
木瓜の花も枯れ、
椿も枯れはじめる季節です。
新緑が濃くなり、すっかり夏への準備を迎えてます。


モミジは紅葉もきれいですが、
黄緑色のモミジもさわやかでいいものです。

松の濃い緑はどこにいっても存在感があります。
まだ緑のいろはもみじのある中に、
すでに赤く色づくいろはもみじもあります。


聞くところによると、はじめから赤いんだそうな。


一ヶ月前とは違う花が咲いていて、
花初心者の私には名前がわからないものばかりです。
 
こちらはやまぶきでしょうか。
咲きほこってました。
どんな花も、常にきれいな色を出すことに、毎回驚かされます。
木々が木陰をつくってくれるなんて、
贅沢な涼み方ができる高幡不動尊でした。

2010年4月25日日曜日

金沢21世紀美術館・オラファー・エリアソン展

金沢21世紀美術館は、2004年、もと金沢大学教育学部附属中・小・幼稚園があった場所に開館されました。兼六園や金沢城公園から近くて、繁華街の香林坊や片町からも徒歩圏内です。周囲には石川近代文学館、石川県立美術館、石川県立歴史博物館などテーマの異なる芸術関連施設が勢揃いです。

建物は地上1階、地下1階建てで、円形総ガラス張り。どこが正面なのかがよくわからないつくりです。実際、兼六園方面、香林坊方面等、いろいろなところから入場できます。

知っててお得な点は、無料入場できる範囲が広く取られており、多数の作品を無料で鑑賞することができることです(有料エリアは中央の正方形状の部分で、入口は兼六園側になってます)。

建物の周囲は広い芝生で囲まれ、のんびり散歩ができます。

各展示室は白い壁面の空間(ホワイトキューブ)で、個々の展示室はそれぞれ独立した立方体となってます。現代美術の展示に適したつくりとのことです。一応順路は決められているものの、部屋がバラけているので、どれでも好きな展示室から見ていくことができます。 そして、どこを見て、どこをまだ見てないかがわからなくなります。

設計者は妹島和世と西沢立衛のユニット、SANAAです。
SANAAは、この建物等によりヴェネツィア・ビエンナーレ第9回国際建築展の最高賞である金獅子賞を受賞してます。


恒久展示として、「カラー・アクティヴィティ・ハウス」、「スイミング・プール」、「ブルー・プラネット・スカイ」、「緑の橋」、「アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3」、「雲を測る男」、「市民ギャラリー 2004.10.9 -2005.3.21」、「世界の起源、ラッピング」、「あなたは自分を再生する」があります。
どれもこれも現代アート。現代アートは解説を読まないとなかなか意図がわからないのですが、読むとなるほど~と思えます。共感できるかは別にしても、何かを実感できる気はします。ただの外的刺激だけかもしれませんが。でも、これが現代アートなんだなあという感慨にふけることができます

私が来館したときは、企画展として「Olafur Eliasson Your chance encounter / オラファー・エリアソン - あなたが出会うとき」というのを開催してました。オラファー・エリアソンは、色や光を駆使した作品によって、人間の知覚の仕組みに問いかける作品を創作する現代美術作家だそうです。

そういえば、企画展も恒久展示も、色や光をやたらと駆使したものが多く、知覚にうったえかけてきたなあと思います。今後の人生で、そこから何か気づくことがあるかも。

2010年4月24日土曜日

編集者の仕事・就活中のみなさんへ

私が卒論を終えて学業からおさらばした十数年前に、すでに斜陽と言わていた出版業界。新聞などのメディアも含めて電子化だなんだかんだと、内輪ではかなり盛り上がっているようです(自分たちの既得権益を奪われかねない点は盛り下がっている)。

人気はなんといっても講談社でしょうか。なぜかって、給料が半端じゃなくいい。メディア業界を目指す学生でなくても、大手・高給志向の学生はよく受けて、よく落とされます。小学館、集英社も高給ですね。でも、そんな給与体系が仇となって、今では首が回らないのが現状です。あのままでは倒産も間近か・・・。マガジンハウスが落ちていったのは言わずもがなです。

そんな高給取りの彼ら彼女らは、ブランド服に身を包みつつも、シャツには赤ペンのシミをつけながら仕事してます。高給取りだから、すぐに買い替えて解決しますが。

出版業界はそんな大手だけでなく、大多数の中小・零細企業で占められているのも現実です。大手は細かい仕事は下請け業者に丸投げできても、中小出版社では、編集実務や校正・校閲はもちろん、制作管理や造本に深く関与することが多いんです。また、企画の立案、著者・編者等との交渉、原価計算、原稿の整理・割付、校正あるいは校正者との交渉、装幀担当者との交渉など、やることがいっぱいです。

大体において、大手の編集者ほど横柄で、細かい仕事もやらなくてすむせいか、大雑把で鼻息が荒いです。著者も大手の編集者に対しての方が低姿勢なのです。けっこうパワーバランス丸出しの人間味溢れる業界です。高給取りであればあるほどふんぞり返る角度も大きくなる人たちです。でもドル箱著者には低姿勢な大手の編集者です(わかり易すぎ)。

崩壊しつつある記者クラブ、それでもまだ崩壊してない記者クラブ。出版社、ネット系及びフリーの記者は閉め出されておりました。彼ら彼女らの憤懣はやる方なしです。
総理大臣、外務大臣、金融担当大臣、総務大臣は記者クラブ所属記者以外にも記者会見を開放しました。すなわち、会見される側ではなく、新聞社、通信社、テレビ局の記者たちが、記者クラブを閉じたものにして情報を独り占めしたかったということです。
記者クラブの完全崩壊を願っている出版社、ネット系、その他フリーの記者たち、頑張ってね~。

テレビドラマに出てくる編集者は大嘘です。あんなものを本気にして出版業界を本気で目指して入社した暁には、幻滅して3日でやめるでしょう(大手であれば、高給が故に残り続けるでしょう)。概ねあんな美男も美女も存在しない業界です。だって、あれは芸能人だから。編集者のほとんどはあくまで会社員なので、どんなに高給取りでもその美には限界があります。

彼ら彼女らは必死こいて本をつくり、自らを高めるためにか、大量の本を買いあさります。消費者のほとんどは同業者ではないかと思うほどです。出版村という小さな村では、こうして自給自足が成り立っているのでした。

電車で本を読むのは当たり前。旅先には読めるであろう以上の本をなぜか持っていく人たち。トイレに行く時も、何かかにか本を持っていく病的さ。そうやって、ライバルより一字でも多く活字を読もうと励んでます(何の役にも立ってない、でも精神安定効果はあるらしい)。

有能な女性が活躍することの多い業界。
「有能な編集者は女性か、おばさん的男性(男おばさん)」によって占められると内田樹は言っています。

有能との自信のある女子学生と、おばさんな男子学生は、斜陽な出版業界でよければ受けてみて下さい。

プラハ国立歌劇場「アイーダ」

2009年10月28日、東京文化会館大ホール
演奏:プラハ国立歌劇場管弦楽団/合唱団/バレエ団 指揮:西本智実

オペラというものを劇場で見るのが初めだったので、とても楽しみにして行きました。

ソロの歌手、合唱、バレエ、オーケストラ、加えてストーリー(しかも外国語)と、オペラは他のクラシックのコンサートとは楽しみ方が一味違います。慣れない私は見ていて忙しいです。そしてそれだけ盛りだくさんなので、当然チケット代は高いです。

指揮の西本氏はインタビューで、
「やはり私はオペラが好きだと実感しています。客席から見える歌手、合唱、 バレエ以外に舞台上では見えませんがその裏で多くのスタッフが同時に動いているのもオペラで、日常的にオペラやバレエを上演し続ける劇場との仕事は言葉では言い表せない五感の全てを使い切る充実感があります。」と述べられておりますが、観ている側も五感のすべてを使い切ります。(でも感受性が鈍いので、充実感は西本氏ほどではないかもしれません。)

今回のアイーダでは本物の炎が舞台に持ち込またのですが、「なんだ、咳がでそうだ」と思っていると、周囲の客席からコホン、コホンと、炎の煙にむせって、ものすごくこらえながらも咳き込む方がちらほらいらっしゃるのですが(私も咳が出ました)、オーケストラも指揮者も歌手も誰一人咳をしないことにプロだなあと感心してしまいました(このへんがオペラ初心者っぽいところ)。

アイーダは、ジュゼッペ・ヴェルディが作曲した、1871年に初演された全4幕から成るオペラ。ファラオ時代のエジプトとエチオピアを舞台に、2つの国に引裂かれた男女の悲恋を描きます。

第2幕第2場での「凱旋行進曲」は、サッカーの応援でもつかわれるなど、単独でも有名です。演奏においても劇的効果をあげるために、この部分は「アイーダトランペット」という独自のトランペットで演奏されます。私はアイーダトランペットなるものを後で知り、もっとちゃんと見ておけば良かったと思いました。初心者には五感を使いきってもまだまだ楽しみ切れないものが、オペラにはあるんですね。勉強不足とお金不足。チケット高くても、もっと足を運ばないと~。

遷都1300年

元明天皇が律令制にもとずいた政治をおこなう中心地として都を移した平城京。今の日本の国家体制の始まりでした。








4月24日より平城宮跡が一般公開され、11月7日までに250万人の人出を見込んでいるという国家的大イベント、平城遷都1300年祭がスタートします。
(写真は復元された朱雀門)

大極殿は朱雀門の真北約800㍍のところに所在します。だだっ広い平城宮跡は、歩いてまわるのは大変な広さ。そんな大極殿の前庭では大極殿音絵巻というイベントが秋頃開催されます(他にも期間中、様々なイベントが企画されています)。国内外の著名アーチストによる野外コンサートです。伝統芸能、ポップス、クラシックからの参加で、出演者は、

10月10日(日) 宮内庁式部職楽部による雅楽公演
10月11日(月・祝) 東京スカパラダイスオーケストラ
10月16日(土) 西本 智実 プロデュースライブ
10月17日(日) 葉加瀬 太郎 プロデュースライブ
10月23日(土) スターダスト・レビュー プロデューススペシャルライブ(仮)
10月24日(日) 谷村 新司 プロデュースライブ

出演者の一人、谷村新司は60代以上の日本人と中国の老若男女に大人気だそうで、中国人観光客と日本の中高年富裕層を狙っての選出でしょうか。中国語の「すばる」は大ブレイクだそうです。彼は上海音楽学院教授も務めています。

2009年4月26日、東京都中央区日本橋の奈良まほろば館で、公式テーマソングが発表されましたが、曲名はラテン語で音楽を意味する「ムジカ」、作詞・作曲・歌は谷村新司、編曲は千住明。テーマソングに谷村新司をつかうあたり、やはり中国人観光客と日本の中高年富裕層を狙ってのことか(正当な選出かも)。曲はバラード調で、アジア各国の楽器が使われているそうです。

谷村新司と西本智実は大阪出身なので、いい里帰りですね。

遷都1300年HPは http://www.1300.jp/index.html

パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ

高幡不動のフランス菓子の名店パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウの
「マルキ」というケーキです。
お店は高幡不動駅南口を出て1分ほどで行ける近さ。
オーナーシェフの藤生さんは、
パリの「ジャン・ミエ」というところで仕事をした経験をお持ちで、
そこでの仕事がベースになっているそうです。
日本に帰ってからさらに勉強を重ねて今のスタイルをつくられたとか。
「エミリーフローゲ」での経験もお持ちです。

「マルキ」のお味は、ヘーゼルナッツの入った
とてもおいしいチョコレートケーキです。
やわらかいチョコレート生地を、チョコレートで更にコーティング。
チョコ好きにはたまらない一品です。

いつ行っても店内には常に多種類のお菓子やケーキが並べられ、
何を買うか迷います。
店内はお菓子の色でカラフルになってます。
フジウはクロワッサンザマンドも人気で、
他店とはとはひと味違うクロワッサンザマンドを楽しめますよ。

因みに、カフェコーナーもあります。

2010年4月23日金曜日

ベネッセミュージアム

ベネッセミュージアムは、瀬戸内海に浮かぶ直島のアート施設で、安藤忠雄による建築です。

この美術館の何が良いか。まず、人が少ない。都心の美術館のような行列のできる混み方もなければ、大原美術館などの老舗美術館のように、修学旅行生や地元学生でごった返すこともなく、広々好き放題に見てられます(私が行った日以外では混雑もあるのかもしれませんが)。

そして、そこでしか見られない現代アート作品が楽しめます。しかもゆったりと。
ミニチュアウルトラマンが何十体何百体と並んでいたり、国旗がズラーッと並んでいたり、どれも意味深く、考えても考えてもキリがないくらいに奥が深いです。かつ、考えなくても、観るだけでも十分楽しめます。その場にいるだけで、脳へのいい刺激になると思います。

大抵の美術館というのは、入場してしまうと外界から完全にシャットアウトされ、企画者のコンセプトの世界に放り込まれますが、ベネッセミュージアムは外が見える大きな窓があったりと、自然をその世界に取り込んでいるので、より広々とリラックスして観てまわれます。

世界各国と大自然、観念の世界を行ったり来たり、自由自在でございます。

この美術館では新たに作品を購入する方法として、「サイトスペシフィック・ワークス(特定の場所でつくられ成立する作品)」という方法をとっているそうです。それは、アーティストを招き、直島や美術館を見て場所を選んでもらい、その場所のためにプランを立て、制作するという手法だそうです。
ベネッセミュージアムは、そこでしか見られない作品だらけで、かつ、そこでこそ見る意味があるように、考えに考え抜かれた作品群を用意しているんです。

尚、私が来館したときは、外国人グループを案内するベネッセの社長と思しき方がいらっしゃいました。
社長からすると、自分の庭を案内する感覚なのでしょうか。さぞご満足でしょう。

猫との出会い・新宿中央公園

雨が上がったので、この前何匹かの猫と会えた新宿中央公園へと、再会を狙って行ってみました。

雨にも負けず、風にも負ケズ、新宿中央公園の花壇は生き残っております。
でも、私の最重要課題の猫がいない。
やはり雨で地面もベンチも濡れてるので、こういう日は出てこないかと思いながら、うろうろと園内を一周するのですが、どこにもいない。
諦めて新宿駅に引き返すと、その途中で食事中の猫発見。
いた~と思い、近寄ると、食事をやめて伸びをし始めました。
「ストレッチは大事やで。」
その後、スーパーハの字を見せてくれます。
「どや、ハの字ってのはこうやんねん。プリティーやろ。」
上をみると、台の上にもう一匹、似た柄の猫がいるではありませんか。
そして食後のニャンちゃんも台の上に飛び乗ります。
紐に繋がれているので誰かの飼猫かと思ってその奥を見ると、
ロシアのおばちゃんのように恰幅のいいおばちゃんがニコニコしてるので、(他におじちゃんも二人いました)
「写真撮っていいですか」と聞くと、「いいよ、ほれほれ」と、
猫がこちらを向いてくれるように誘導してくれるのです。
寒い日なので、おばちゃんは毛布をぐるぐる身体に巻きつけてました。そして、
「ゴーンちゃーん、ゴーンちゃーん」と、都庁の中まで響くような大声で右側の猫「ゴンちゃん」を呼んでくれるおばちゃん。その甲斐あってか、
ちょっとだけこちらに姿勢を向けてくれました。
「ああ、向いてくれないねえ。せっかくおねえさんが撮ってくれてるのに」と言いながら撮るのに協力してくれるおばちゃん、ありがとう。そして「おねえさん」というほど若くもない私をおねえさんと呼んでくれてありがとう。もっと年取ったら「おじょうちゃん」かな、年を取れば取るほど呼び名は若返る矛盾、ああ恐ろしいなんてことを考えながら写真を撮っていると、
もう一匹が台の下から出てきました。
このスピードの身震い、ヒトにはできない芸当です。
みんな兄弟猫とのことでした。ゴンちゃん以外は女の子です。
「ありがとうございました」と言って立ち去ると、
おばちゃんが猫に「写真撮ってもらって良かったね~」と話しているのが聞こえてきました。
これは必ずアップしないと~と思い、ようやくアップできた次第です。
三匹の猫とおばちゃん、元気でね。

2010年4月22日木曜日

映画監督の仕事

映画監督とは、映画の映像作成を統括する責任者で、ディレクターとも呼びます。一般に、製作を担当する製作者・プロデューサーと並んで、その映画の2トップです。


商業映画であれば何百人という人間が携わることになる映画も、「映画は監督のモノ」と言われるほどその立場は大きな意味を持ちます。程度の差こそあれ制作現場では絶対的な権力を有してます。
それは芸術としての映画を研究・分析する場合、研究対象は俳優でもプロデューサーでもなく、必ず監督であることからもわかります。(映画「エド・ウッド」のなかで、勝手に配役を決められたことに監督ウッドがふざけるな~と怒り狂い、気を落ち着けるために趣味の女装をして現場に現れたシーンがあります。それくらい、監督は基本的に絶対なんです。そして史上最低と言われる映画監督ウッドにもそのプライドがありました。)

映画監督の基本的な責任範囲は「映画作品としての品質管理」です。企画、製作は基本的にプロデューサーのやる仕事であり、監督という職種の本来のテリトリーではありません。(監督がプロデューサーを兼ねる場合もよくあります。そして、脚本や編集、音楽を兼任することもあります。)


経済的事情を始めとするさまざまな理由によって、主に商業映画を中心に仕事をする監督は自らが理想とする映画を完璧に作り上げることは困難とされます。オーソン・ウェルズも悩んでました。少しでも理想に近づけるための交渉術なども、監督にとって重要な資質であるといえます。使いたくもない俳優をつかったりしても、そんな俳優に「白い猫も黒といえば黒」と言って、「真冬でも夏と言えば真夏」と海に入らせ演技させるのも監督なのでした。

また、それぞれの専門的なスタッフのアイディアをくみ上げ、アイディア1つ1つについて吟味し、採用したり却下したりという判断を下すことも、監督の重要な仕事です。でないと、てんでんバラバラの作品になります。

なお、制作会社などに勤務する「雇われ監督」の場合、基本的に製作の自由はありません。どういう映画を作るかは、雇い主や経営者が決めることで、雇われ監督は、それに従うしかないのです。経営陣は事前に市場調査を行ない、その結果、大衆が好みそうな映画が制作されることになります。「紳士は金髪がお好き」におけるハワード・ホークスはまさにこれです。この作品で彼は、20世紀フォックス社の雇われ監督だったのでした。

北野武は「初めて映画監督をした時こんな大変な仕事はないだろうと思った」と述べており、映画監督が過酷な仕事であるのが伺えます。

映画監督、大変大変と言いながらも、なぜか次の作品を手がけるあたり、やはり続ける人はそれでもやりたいんですね。それが監督のサガでしょうか。

2010年4月19日月曜日

東京インターナショナルフラワー&ガーデンショー 2010

2010年4月17日~25日まで国営昭和記念公園 みどりの文化ゾーンにて開催されている「東京インターナショナルフラワー&ガーデンショ―」です。

行った当日は空は青白く、ファンデーションを塗り残したような雲が薄く見えました。日差しはほの弱いけれども、これから暖かくなることを期待させてくれます。多摩地区の田畑には菜の花が咲いて、多摩川は穏やかに流れます。
立川駅を降りて会場の昭和記念公園までは、目的を同じくする人々が同じ方向へと大勢歩いていくので迷うことなく行けます。
会場は思っていたよりも狭かったのですが、至る所で御座を広げてお昼ごはんを食べている準備の良い人たちを見て、ああ、途中で何か買ってくればよかったと思うのですが、時すでに遅し。自販機のないなか、数十人並んでいるテントの売り場で相場より高い200円でペットボトルを購入。しかも水とお茶売り切れで、アクエリアスやビタミンウォーターなどから選ぶんです。主催者側は準備悪すぎと思います。
それはさておき、ガーデンへ。
こんなだったり、
こういう和風ガーデンがあったり、
いろんな種類の木が植えられていたり、
築山が設けられていたり、
円のこちらから向こうを覗き込む工夫がなされていたり、
座椅子から街のミニチュアを楽しんでみたり、
ワイルドだったりと、
趣向を凝らしたいろいろなガーデンを楽しむことが出来ます。
ただ、私は最近まで好古園や都内の大名庭園ばかり見てきたので、そういうものを勝手に想像していたのですが、こちらのフェスティバルは一般家庭におけるガーデンを想定しているようです。なので十分手の届く広さ、造りで、ガーデニングを志す方にとってはとても参考になるのではと思います。と言っても出展者は国内外最高峰の園芸家、造園設計家だそうで、同レベルで一般人がやるのは大変そうですが。
会場内に日陰がないので、長時間じっくり見られたい方は日傘必須です。思っていたよりこぢんまりしたフェスティバルでした。