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2011年10月26日水曜日

ipodtouchより

ipodtouchを買って数日が経った。はじめは使いにくく感じたタッチパネルにやや慣れてきたものの、ミスタッチが多くてどうにも不便。しかし、igoogleとgmailが使えてその利便性に惚れ込みつつもある。


昼間の晴天が通り過ぎようとあたりが薄暗くなってくる頃、私はスタバでドリップコーヒーを片手に、もう一方の手ではipodでスタバのメニューを検索していた。ここでもやはり便利なものだと感心し、その後ひとしきり持参した本を読んでから夕方の混雑の時間帯を迎えた店を出ることにした。

外に出ると、西の空には夕焼けが山の稜線をくっきり浮き上がらせていた。その上にはお寺の襖絵に出てくるような横長の雲が次から次へといくつも連なっている。何度となく見てきたこの光景も、手のひらにおさまるほどの視野を強いられるipodtouchに目を奪われ続けた後では妙に感動が大きくて、それはきっと視神経の緊張がとれていくことによるものだと私には実感された。

身近なところの空に目線を移すと、見上げて見える木々の枝からはどうにも割り切れないかたちと動きを見せる葉がゆらゆら風に揺られていた。ほのかな愛情を誘うこの木々の葉は昨日とは違う色を見せ、生きていることを周囲にそこはかとなく訴えかけているようだった。

ipodtaouchで疲れた私の目と耳は、まさにこの光景を欲していて、気温がぐんぐん低くなる秋の日暮れの道をしばし散歩することにした。その後身体が冷えてきたことを感じた私は家路へと向かうことにし、文明と自然の両者を享受するこんな贅沢な日々がずっと続いてくれたらいいものだとつくづく考えていた。