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2011年1月8日土曜日

林家たい平

原宿クエストホールの『林家たい平発見伝in原宿」』に行ってきた。

会場には和服姿のマダムから小学生まで幅広い世代の客が訪れている。開演の音楽が鳴り止んでしばらく間が空くと、知人友人と来た客達はそれまで歓談に花咲かせていたように、再びどこからともなくおしゃべりを始める。落語は楽しいものとの安心感から生み出されるような、和やかで緊張の緩んだ空気だ。

随分と長い間が終わると、林家たい平登場だ。足音のないすごすごとした登場は、大きな拍手で迎えられる。客の期待の大きさが伺える拍手だ。

三つの話で構成された今回の公演は、最初から最後までとても盛り上がっていた。前の近くのお客さんは、マンツーマンで話しているようにたい平の一語一語に頭を縦に振って頷きながら、うんうんハハハッを繰り返して心の底から楽しんでいるようだ。これだけ一体となった会場では、さぞかしたい平もやりがいがあるのではないかと思う。

落語は聞いて楽しみ、身振り手振りを見て楽しむものだが、両方の要素をとてもバランスよく磨き上げて仕上げた舞台だったと思う。逆に、こうした伝統芸能とは五体満足でないと難しいものなのかとつくづく思わされた。