地図で確認したときはマルイ、伊勢丹を通って厚生年金会館のところで左折して北上しようと考えた。ところが実際に町に出て靖国通りを歩いていると良い雰囲気の遊歩道を見つけたので、そちらの道を通ることにする。石畳と植え込みの整えられた静かな遊歩道には、ポツンポツンとホームレスが昼寝している平和な日中の姿がある。そしてやはりここでも猫発見だ~。首輪をつけているのを見るとどうやら飼い猫らしい。恰幅の良いおっとりした猫だった。そのちょっと離れたところにはおじちゃんが座っていて、きっと飼い猫だねと微笑んでいる。散策の醍醐味は猫との出会いにあるとする私にとって、この瞬間は至福の時だ。この道を選んで良かったと心から思った。
新宿文化センターに抜ける遊歩道
遊歩道にいた三毛猫
この遊歩道は500メートルくらい続いて、終わるところにはドトールなどがあり、ちょっとした繁華街になっている。そして交差点には日清食品ホールディングスのビルが目立っているのを目にする。そのまま道沿いに歩くと新宿文化センターが現れ、道路は左側に逸れていくこととなるのだが、道沿いには法善寺、永福寺、抜弁天があり、嬉しいことにここでも法善寺前で猫と会う。つくづく今日はついている。
日清食品ホールディングス
新宿文化センター
その昔この辺りは湿地で、歩くと泥だらけになったらしいのだが、そこから名前が付いたという団子坂を上る。坂といっても今はとても緩やかな舗装道路になっていて、自転車で颯爽と走る人も多く見られる。
法善寺参道にいた猫
なに?
緩やかな団子坂
抜弁天
ここにはコイのいる池がある
西向天神社
さらに進むと都営大江戸線の若松河田駅が見えてくる。この辺りにはレストランやカフェがちょこちょこあり、右折すると調剤薬局も現れる。そしてもう少し歩くと東京女子医大の建物が建ち並ぶ一角に出る。
ほんの少し外から見ただけだが、東京女子医大はMR検査棟、痛風膠原病センターなどバラバラの棟になっているように見える。これだけあっちこっちに棟が分かれていると不便ではないかとの感想を持ったが、あくまで外からちらっと見ただけなので何とも言えない。
東京女子医大
東京女子医大近くには三省堂があるが
医学書専門となっている。
その後一休みしようと若松河田のタリーズに立ち寄ることに。新宿駅の方のこの手のお店とは違い、混雑することのない店内はとてもホッとする。客層も大分違い、医療についてケンケンガクガク話し合う人や、会社員の休憩や打ち合わせ、他は地元の人らしき人が多い。新宿もここまで来ると生活感があってほのぼのした要素が強いようだ。
新宿駅を降りてビックやヨドバシなどの大型電気店の新商品を眺めながらアルタを越えて靖国通りに出たときには歌舞伎町へと続く風俗街だったのが、いつの間にか洗濯物や布団がベランダに干されている光景の住宅街になり、お寺が残る中に昔湿地だったところをオフィスビルがあちこち割り込んで不況に耐え、好奇心と野心と理念に燃える大学病院が忙しそうに動いている、そんな新宿若松町方面への散策だった。