一日目
東京はサルスベリが散りはじめてあちこちにヒガンバナのオレンジめいた赤が見られますが、どこも未だ緑が濃く、紅葉の気配はまだまだです。ようやく過酷な残暑が過ぎたものの、一気に肌寒くなって風邪気味の数日を過ごしましたが、北海道ではもう落ち葉の便りが来てるらしく、一足早く秋の世界へ。
大雪山の紅葉と温泉を目指して旭川空港へいざ出発、と家を出ると、出発当日の東京はあいにくの雨で、羽田までの道のりは薄暗くずっと曇ってました。最近の電車はUVカットガラス仕立てで嬉しい限りなのですが、曇りの日に乗ると、真っ昼間なのに夕方かと思うほど暗いことがあります。
都内の平日の昼間は空港行きモノレールも空港内も空いていて手続き等もスムーズで、混雑せずに楽だなあと思っていたのですが、ショックなできことが・・・飛行機の窓際席を取れなかったのです。空を飛ぶのは地上を歩くのに比べると、その機会がグンと少ないので、飛行機に乗る際は必ず空からの眺めを見ようと窓際席を指定するのですが、今回は真ん中席しか空いてないなんて、、、今後は決済と同時に座席指定もしないと。
雨の羽田空港
このショックで若干疲れが出てきたのですが、11月のスカイマークの時刻表を見ながら最近よく話題にのぼるLCCについて悶々と考えてました。LCCはなにより安さが魅力。11月からは羽田~熊本間を9800円で飛ぶんですね。今回初めて機内販売のコーヒーを飲みましたが、ドリンクがすべて100円と、自販機より安いのがすごいです。ただ、11月からの旭川ー東京が経由便になるために2時間50分かかるというのは眉間にシワが寄ってしまいます(結局大したことは考えなかった)。
旭川行きの飛行機が離陸するも薄曇りの空は変わらず、しばらく後には雲の中に入って一面灰色です。これなら窓際でなくてもいいかと思ってうとうと寝ていると、機内販売が始まる頃にはなにやら眩しい光が。いつも空の上で目にする青い世界登場です。やはり空の旅はこうでないとと、アツアツのコーヒーを飲みながら思いました。
機内紙には鹿児島県指宿の砂風呂のことが載ってました。城山から街に戻るバスで会ったおばちゃんが、昨日砂風呂入ったけど良かったわよ~、と言ってたのを思い出しました。
旭川空港に着いたのは17時少し前で、外は薄暗くなってます。そのまま車で大雪山連峰を目指しましたが、途中エスペリオというレストランでソフトクリームを食べてしばらくすると、辺りはもう真っ暗です。紅葉も何もあったものではありません、とにかく真っ暗。そして、今回最大の目的地の一つである温泉宿『鹿の谷』に着いたのは19時半くらいでした。大雪山のただ中にある、知る人ぞ知るという秘湯『鹿の谷』です。温泉好きの人には一度は来られることをオススメします。詳細は鹿の谷を御覧ください。
二日目
二日目は湖巡りになりました。最初に行ったのは阿寒湖です。1時間20分の遊覧船は、途中で湖内にある島に下船してマリモを見学します。画像等詳細は後日アップします。『鹿の谷』を出て糠平方面に向かう途中にある『東大雪の道』です。
『東大雪の道』を数十メートル歩いたところにかかる三の沢橋梁
から望む糠平湖です。湖面に映る山並みもきれいです。
次に行った摩周湖は、霧の摩周湖といわれるだけあって見られないのではないかと心配してましたが、幸運にもちゃんと水の色まで見られました。画像等詳細は後日アップします。
屈斜路湖はとても広い湖だということを、その横を車でずっとずっと走っているとよくわかります。展望台になっている美幌峠は人生最高の絶景かもと思えるほとの360度パノラマでした。こちらも画像等詳細は後日アップします。
柄のところも熊と猫になっているのが面白いのですが、
猫の尻尾がボブテイルになっていたら買ってしまったかも。
三日目
最近すっかり観光名所として定着したという青い池に行きました。確かに見たことのないようなグリーンできれいなのですが、地元の人曰く、本当はもっときれいだと。この日はちょっと水が濁っていたようです。近くの川の上流で川底をショベルカーで掘り返していたために濁ってしまったようです。ちょっと残念ですが、それでも十分きれいでした。画像は後日アップします。
その後富良野市麓郷にある『グラスフォレストインフラノ』に行きましたが、ここのガラス商品は現代版薩摩切り子とでも言うのでしょうか、どれもこれも同じものが何一つないくらいに変化に富んでいて、かつ値段を度外視すれば全部ほしくなってしまうような魅力ある商品でいっぱいです。店内をまわっていると、ハーブティーを出してくださるのですが、そのグラスがここでつくられているもので、とても飲みやすかったです。私もグラスを買いました。ふらの硝子は富良野の四季を硝子に表現しているそうですが、私が買ったグラスはしばれる冬でしょうか。
グラスフォレストインフラノ
右下の置物は猫です。
購入したグラスです。
画像ではよく見えませんが、
ダイヤモンドダストのような柄が入ってます。
大雪山を出て阿寒湖へ向かう途中の国道からの車窓
晴天です。
こちらも阿寒湖へ向かっている途中です。
遠くに鹿がいました(中央あたり)。
こちらを向いて仁王立ちしてます。
このピンクの花がこうして咲いているのを何箇所も見ましたが、
何の花なのかは不明です。
酪農の風景。
道東は酪農が盛んです。
ここから下4枚の画像は四日目の然別湖から十勝平野を過ぎて富良野、美瑛に向かった時の車窓です。
十勝平野を走っている時の車窓。
手前の牛がいぶかしげにこちらを見てます。
高台から望む十勝平野。
雲がかかってますがどこまでも平らなのがわかります。
十勝平野とはうって変わって美瑛の丘です。
ビート畑です。
こちらは美瑛の町の一角ですが、
この日は自転車レースがあって、
こうして選手たちが目の前を走り去って行きました。
その後6月にも見たアトムの丘はまた別の花々できれいに彩られてました。美瑛の丘はいつ見ても海の波のようになだらかで、どこまでも続くところに何か原点のようなものを感じさせてくれます。
旭山動物園のわりと近くにある、ノースプレインファームが経営するレストラン・エスペリオでピザをテイクアウトしましたが、マルゲリータもモッツアレラもどちらも絶品でした。生地の小麦粉が今まで食べてきたどのお店のものとも違って、粗いようで香ばしく野生味と栄養ある歯ごたえです。美味しかった~。この二種類のピザのみテイクアウトできるとのことです。
モッツアレラ
マルゲリータ
銀泉台にはぎりぎり日暮れ前に着きましたが、夏が暑かったためか紅葉はまだ見頃ではなく、うっすら色づいている程度でした。が、見晴らし場からの眺めは雄大そのものでした。
銀泉台からの景色。
16じ半くらいに到着したので、すでに薄暗くなってます。
例年だと今頃一面紅葉の世界のはずなのですが、
今年はまだのようです。
こちらも銀泉台から。
こちらも
アップにして下の方を撮ってみました。
葉があまり色づいてないのがよくわかります。
これは山並みの方です。
銀泉台から望む雪のかぶる山景色。
その後『鹿の谷』を目指しましたが同上していた私を含む三人ともが疲れていたせいか、幌加温泉の看板を見過ごしたようで、糠平まで行ってしまい夜道をひき返すことになりまりましたが、ものすごく慎重に看板という看板をチェックして車を走らせた後に、ようやく宿に辿りつけました。
『鹿の谷』を出ると曇り空が広がり、雨の気配が。然別湖に向かう途中で景勝地があったので、立ち寄ってみました。
紅葉の始まる大雪山から見る然別湖。
真ん中に小さく湖が。
こちらは湖を少しアップにして撮ったものです。
撮った現場に咲いていた花。
然別湖は曇りでしたが、それが幻想的な雰囲気を醸しだしてました。足湯があったのでつかっていると、どんどん霧がかかり、とうとう雨が降ってきました。画像は後日アップします。
然別湖を堪能した後は鹿追町に向かい、福原記念美術館と神田日勝記念美術館に行きました。福原美術館では彫刻が面白く、神田日勝の馬の絵は迫力がありました。いずれの美術館もとても立派な建築なのですが、ある意味それより目立っていたのが神田日勝美術館隣の公営施設です。植物で熊やリスや亀を形作っているんです。
福原記念美術館内です。ここは美術館としては珍しく撮影可でした。
こんな彫刻もあります。
こんな展示も。
福原美術館の立派な建物の入り口です。
神田日勝美術館隣の公営施設と思われる建物前の広場にある熊。
これはリス。
これは多分アザラシ。
手前が亀で奥はふくろうと、植物の葉でこんなふうにつくってます。
これは好み云々なしで、思わず目が行く面白さでした。
鹿追町を楽しんだ次は富良野に向かったのですが、道中思わぬ御蕎麦屋さん兼カフェらしきお店を見つけたので、休みがてら入りました。『おち庵』というお店です。午後一時くらいだったのですが、もうお蕎麦が売り切れとのことでした。コーヒーを頼んでちょっとブレイクです。
おち庵
ワンちゃんが部屋の中をうろうろ歩いているとてもフレンドリーなお店です。猫もいるのですが、二階で寝ていて出てきてくれませんでした。山スキーをやる人や川下りをする人がよく来られるそうです。とても気さくな店主さんでした。
富良野に着くと森のガーデンを見て(画像は後日アップします)、その後富良野ワイン工場に行きワインの試飲を楽しみました。4種類くらい飲みましたが一番気に入ったのはぶどう100パーセントジュースでした。
富良野ワイン工場
一番おいしいと思ったぶどうジュース。
試飲の樽です。
三泊四日の旅は『鹿の谷』の温泉で大分身体は癒されましたが、気候の変化のせいか風邪が悪化し、東京についた翌朝には声が出なくなりました。紅葉はまだ見頃ではありませんでしたが、最後の日以外はとても天気がよくて、湖では果てしなく向こうが見渡せ、阿寒国立公園と大雪山国立公園の大自然を満喫できました。ガイドしてくれた母にぶどうジュースを買い、猫の待つ東京へと戻りました。