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2011年4月25日月曜日

サマータイム

近頃我が家の猫は早起きである。

いつも私の枕元で寝る猫は、冬はコタツの中でヌクヌクに伸びて寝ているのに、夜枕元で寝るときはよほど寒い日でなければ真夜中から明け方までの一日で一番寒い時間帯を、なぜか耳をキンキンに冷やしながら布団には入らずに、ジッとスフィンクス型をつくって、まるで眠りの番人のように過ごしている。

それが最近は日の出が早くなってきたためと思われるが、これまでより1~2時間早くに枕元を飛び出し窓際で私の方をジッと見ながら、変わらずスフィンクス座りをして過ごすようになった。あまりに窓際が好きなようなので、そこに毛布を畳んで置いてあげると、遂にはほとんどの時間をそこで過ごすようになった。よほど朝日と共に一日が始まるのが気持ちいいのだろうか。

こうして我が家の猫は自動的にサマータイムを取り入れて過ごしているが、私もそれに合わせて早起きしたいといつも思う(実現はしていない)。

時に我家の猫は、家の中で私がいるところと自分が壁で遮られていても、私のいる方角をジッと一直線に見ていることがしばしばある。その神通力を送っているような姿に、猫の並外れた五感の力を感じ(もしかしたら第六感かも)、私は驚きを隠せないのだった。

もとは人間の収穫した穀物をあさるネズミを捕食することから人間のニーズにかない、人と暮らすようになったと言われる猫であるが、我が家では眠りの番人、時間調節の達人として役割を果たしているのだった。

寺の坊さんが話すことよりもよほど私にとってありがたみのある猫の多様な行動に、私はいつも頭が上がらないのだった。