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2011年4月28日木曜日

森の精霊

煮詰まってもつれた思考が、森の中を歩くと森の精霊がすべてそぎ落としてくれてまったくすっきりしてしまうように、今日の川の流れはとてもすっきりしていた。

この陽気にしては、つい最近までよく遊んでいた子供たちがまったくいないことに一瞬違和感があったが、よく考えてみると、もう春休みが終り子供たちは今頃学校にいるのだろう。

どれほど穏やかに流れる川でも水面は無数に波打つもので、そこに日差しが注がれるとダイヤモンドが散らばったように波がつくる面が光を反射している。そしてそれは私が目線を向けている上流のずっと奥の方まで続いていた。

それがややもすると日が陰り、先程の輝きがなくなると、川面は洗濯板のような様子を見せた。どうやら光は幻を生むらしい。

公園では新緑が上空をすっかり支配していた。薄暗がりのこの小さな公園内を歩いてみると、ここにも森の精霊がいるようで、なにやら私のもつれた頭はすっきりしてきた。

そして、お金のことばかり考えて経産省や東電のようにならないように気をつけようと、反面教師に思うのだった。