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2010年5月4日火曜日

海外特派員(映画)

1940年 アメリカ映画
監督アルフレッド・ヒッチコック
出演:ジョエル・マクリー、ラレイン・デイ、
ジョージ・サンダース、ハーバート・マーシャル

1938年、第二次世界大戦直前のヨーロッパが舞台です。
時代が時代だけあってか、プロパガンダ映画になってます。
同年公開のハリウッド一作目である『レベッカ』に比べ、
今ひとつ取り上げられないのがわかる気がします。

新聞記者と平和活動に従事する人々の、スパイ、スクープ、
人質を取った取られた、親子愛、恋愛、盛りだくさんの、
よくできたストーリーです。

イキのいい仕事ぶりが買われてヨーロッパに派遣された記者が、
スパイの娘に恋をして、仕事より一人間であることをとるとことか、
スパイであることをず~っと娘に内緒にして
一緒に平和活動をしていた父親が、
スパイがバレた後に、
父親としての誠意ある姿を娘に見せて死んでいくとことか、
ほろりとさせられます。
腐った因縁だらけのなかに残るかすかな愛情・・・救われます。

テンポよく進む物語はヒッチコックらしいです。
ただ、プロパガンダ色がどうしても拭いきれないので、
キレの良いストーリー展開であるにもかかわらず、
物足りなさが残ります。
時代を考えると、仕方ないか・・・。

でも、ヒッチコックらしい撮影がいたるところに見られ、
視覚的刺激は大です。
最後の方の、海に飛行機が落ちていくシーンなど、
CGもない時代にどうやって撮ったのかと思わせます。

『海外特派員』のあらすじgoo映画より


『海外特派員』は、イギリス人のヒッチコックが「レベッカ」に続いて撮った、
ハリウッドで第二作目の映画です。