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2010年5月17日月曜日

長崎・島原

長崎の旅の三日目に訪れたのが島原です。

前日に続き肌寒いなか、島原へ向かうために長崎駅へ。
観光案内所の方曰く、
バスで行くよりは諫早経由の電車が早いとのことで、
早速諫早行きの急行に乗りました。

この電車、特別列車でもないはずなのにハイカラで、
二両編成とこじんまりした電車なのに、UVカットガラスだし、
座席はちょっとラグジュアリーだし、
以前乗った鹿児島や宮崎を走る特急より良い仕上がりでした。

このワンマン急行電車が長崎を出て2~3駅行くと、
国際都市長崎とは違う、
田畑を中心とした日本の現風景が見られます。
心に沁み入ります。
一昨日飛行機から見た風景は、車窓から見ても同じ感動をもたらします。
(実際には、行きに佐世保、帰りに島原の上空を通ったようです。)

諫早から島原までは左に海、右に山の、ほのぼの田園風景です。
どんぶらこっこと2時間弱で、ようやく島原に着きました。

島原の武家屋敷跡です。
通りの真ん中には、当時から生活用水として使われていたものが、
今もこうして残っています。とてもきれいな水です。

武家屋敷がなくなったところはこうして公園になっていて、
ここでも長崎市内同様たくさんの花が出迎えてくれます。
本当に人を迎え入れることの好きな、
あるいは上手な土地だと思います。
その強みを島原でも感じました。
島原城天守閣です。

島原城は、四万石の国としては見栄を張った城との説明がありましたが、
私が今まで見てきた城の中では、天守閣だけでいえば、
群を抜いてたいしたことのない城でした。
天守閣のなかはすべて階段が整えられ、
昔の面影はありません。
城自体より、歴史好きな人の方が楽しめる所だと思います。
ただ、天守閣からの眺めは最高でした。

天守閣から望む阿蘇山・金峰山

天守閣からの有明海

天守閣からの九十九島

熊本県がこのように見えます。

天守閣からの雅山
とてもきれいです。
お堀はとても斬新な工夫がされて、バショウ池、ハス池と、
降りて散歩ができるようになってます。
またまた長崎県人の発想のユニークさに頭が下がりました。

島原の人は長崎市内の人よりほのぼのしてます。
特に、中学生なのか、
20年以上も前の自分の中学時代と同じではないかと思うほど、
親近感がわく学生さんたちがいっぱいでした。


島原から長崎市内への帰り道は、山の中をバスで通るルートを取りました。

雲仙の煙を横にバスは走り、小浜市では段々畑を通り過ぎます。

空から見てきれいだった光景はこれかとわかりました。
このあたりの畑は、なんと、いちいち石垣で区切られているのです。
お城の石垣のように、きれいに積み重ねられた石は、
くっきりとしたラインを作り、段差を守り、景観をも守っているのです。
長崎の人は本当に細かいところまで
手入れの行き届いた生活をしていると思います。
家自体は決して大きくないし、それほど立派でもないのですが、
花の作り方から、田畑の取り方から、何から何まで丁寧です。
この土地の人々は、常に外に目が向いています。
暮らしを楽しむこと、人を楽しませること、
それでいて人の邪魔をしないことを、よく知っている人々です。