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2010年12月17日金曜日

吹上温泉・野天風呂

十勝岳に向かう途中にある吹上温泉。旭川空港からゆっくり安全運転で一時間半ほどかけて向かいましたが、一面白銀の世界は東京から到着した私にはとても新鮮でした。

吹上温泉には白銀荘と、そこから歩いて5分ほどの野天風呂とがあり、私たちは野天風呂のほうから行きました。

無料で入れる野天風呂ですがちゃんと駐車場があります。
駐車場からはこのように温泉に向かう道を歩いていきます。

途中にある橋からの眺め
夏に来た時は水が流れていて、冬はこうして雪に覆われてます。 

最初に行った野天風呂の吹上温泉は更衣室もロッカーも何もなく、本当に大自然のなかにポツンとある温泉です。町の有志たちがメンテナンスしていつでも誰でも入浴できるように管理しているという、とてもありがたい無料で入れる温泉でした。
このようなけもの道を下りていきます。

けもの道のように、ようやく一人通れるくらいの道がつくられているところを百メートルくらい下ると、小さな露天風呂の下に、それよりもう少し大きな露天風呂があるのが見えてきます。私が行ったときは、上の露天におじちゃん一人、下の露天にもう少し若い男性二人が入ってました。


そんなことを確認しているのも束の間、十勝岳の寒さが私を覆ってきます。とにかく寒いんです。同行していた母が用意してくれたビニール袋に服を脱いで入れているうちに、凍るように冷たい岩の上に立つ裸足の足は、骨の髄までキンキンに冷えて痛くなってきます。水着など着てられるか、それより早くお湯につからないと凍え死ぬと思いながらなんとか水着に着替えてお湯に入ると、酸性のこのお湯の熱いこと熱いこと。下半身だけ入ってギブアップして外に出てしまいました。すると常連らしきおじちゃんが、「一度肩まで入ってしまえば大丈夫だよ」とアドバイスをくれます。その言葉を信じて今度は勢いよく一気に肩まで入ると、確かに平気だから不思議。その後は熱くなると一旦外に出て休むことを5~6回繰り返して吹上の野天風呂入浴を満喫しました。

温泉の周囲の木々たち
ここは四方八方本当に自然なので、精神安定効果抜群と思います。私が行ったときは夕日が見えて、オレンジ色の空がとてもきれいでした。頭が冷えないように帽子をかぶりながらの入浴もオツなものでした。寒い寒いと騒ぎながらの着替えも楽しいものです。

ここの温泉は秘湯と言われているのですが、今ではすっかりその秘湯ぶりが有名になっているらしく、外国人観光客がツアーでくるまでになったようです。私が入浴している間にも、ツアーらしき外国人観光客が何人もで連なってやってきて、水を足して入りやすくしてある下の風呂へと向かって行きました。その後間もなくすると、キャッキャキャッキャとお湯の熱さと雪の冷たさを楽しんでいる声が聞こえてきました。これも新たな秘湯の楽しみ方かと思いました。

入浴を終えたときにはこれくらい日が落ちてました。

ph2という強酸性のお湯は肌がカサつくのが難点ですが、腰や肩のこわばりがこの一回の入浴でとても楽になり、温泉効果は抜群と思います。今度冬に来るときは、最初から水着を着てこようと思う寒い寒い吹上温泉でした。