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2011年2月18日金曜日

大雪山から北竜町・サンフラワーパークホテルへ

朝6時に起きて昨日の夜入れなかった硫黄の露天に行くべく石の上に積もる雪を踏みしめながら数十メートル歩くと、露天に着く頃には足のみならず、頭まで冷えてくる。寒い、二月の大雪山の山の中にある露天は「なまら」寒いと、身の縮む寒さをなんとかするためのここでのただ一つの方法、風呂に入ることを実践する。ところが、この硫黄風呂がホッと寒さをしのぐには熱すぎるのである。バシャバシャかけ湯で慣らして何とか入るも一分ほど頑張って我慢の限界に達し外にでる。足がピリピリして痛いが、めげずにもう一度入って大自然の露天風景を意地でも楽しむ貧乏性を発揮するのだが、やはり寒さと湯の熱さに負けて、あっけなく内風呂に戻った。それでも短時間とはいえ、雪の降る露天の経験は何度してもいいものだ。

鹿の谷の部屋からの眺め

鹿の谷の前の道路はこうして温泉(だと思う)が流れていて
凍結しないようになっている。

湯の花が道に溜まっている


『鹿の谷』を出て大雪山連邦から抜け出ると、上川から札幌までのびる高速道路に入り深川インターで降りて、北竜の温泉に向かった。

高速に乗ると、最低時速50キロとの標識が出ていて驚く。ただ、冬の路面状態が悪いときはこれが普通だと母は言う。追い越し車線もないので前の車が50キロで走ると後ろの車もずっと50キロで走ることになる(その後2車線になった)。

しばらく走っていると、マイタケ橋なる橋が出てきた。そして次にはシメジ橋が。これは8キロ先の愛別がキノコの産地であるために付けられた名前と想像するが裏はとってない。その後つくるのが大変だったという2950メートルある愛別トンネルを走り抜けるが、この長さにこの寒さでは確かに大変だったと想像する。

鹿の谷を出てからここまでずっと続く針葉樹と常緑樹のはっきりわかる森林は、雪がかぶり時に強い風が吹くとその雪が舞い、舞台の演出のような効果を観光客の私にもたらし、朝の眠気まじりだったのが、だんだんと目が冴えてくる。

北竜町はひまわりの町で有名で、目につくバス停や街灯のすべてがひまわりの鮮やかな黄色に彩られている。そのため真冬の曇りの日に来ると、ひまわりが売りの町であることを知らない人にとっては違和感があるかも知れないが、そんな違和感を持った人には、私も含めて是非ともひまわりの花咲く季節に来てもらいたい。6月に来た時は菜の花の黄色が局所的に畑を覆っていて、初夏の夏空の青の中で際だって輝き美しかった。

今回ひまわりの咲かない二月という真冬に来たのは、北竜町にあるサンフラワーパークホテルの日帰り湯に入るためだ。
やたらとユーロピアンな建物

でもなぜか入り口にどでかい龍の門が

ここには打たせ湯やミストサウナ、寝湯、そしてひまわりの町だけあってひまわりの種子や油などの成分を入れた湯船もある。しかし私が入りたいのは源泉掛け流しの露天だ。大きな岩で囲まれた大きくも小さくもない楕円形に近い形の岩風呂は、透明感のある茶色っぽい程良い湯加減の温泉で溢れ、大きな湯の花がふわふわ舞っている。母がとにかくここの温泉はしょっぱいんだと言っていたように、海水ほどではないが確かにしょっぱかった。コップ一杯飲むのはきつい塩分濃度かもしれない。ph7、5のアルカリの湯は、保温保湿効果抜群で、湯上がりに何も塗らなくても肌がつっぱらず、身体はいつまでも暖かかった。

そのためか、休憩室はゴロ寝する老人たちでいっぱいだ。良い湯の後はやはり寝て休むに限るようだ。

フロントの方にはソファーがいくつも設置されているので私たちはそちらで休むことに。こちらも広々しているので休むには十分だった。

吹上、幌加、はにうの宿など、この三日でいくつかの温泉に入ったが、また一つ、保温保湿効果抜群の温泉を見つけられた。ここを教えてくれ、運転してくれた母にも感謝だ。

その後旭川に戻って食べた天金のラーメンで私はさらに生き返った。久しぶりにおいしいラーメンを食べられてとても嬉しかった。
店員さんおすすめ醤油らーめん
(大盛りチャーシュー)