2010年6月8日火曜日
明治神宮御苑
花菖蒲の季節の明治神宮です。
境内に入るとこうして枯れ葉を集めている姿が見られます。
これは捨てるのではなく、全部森に戻すそうです。
明治神宮御苑は本殿までの途中にあるのですが、
東門から入ると、最初に見えるのは睡蓮の池です。
なぜか睡蓮が網でくくられています。花はきれいに開いて咲いてました。
明治神宮の杜は天皇の威厳のためにも
伊勢神宮のような杉林にしたかったそうですが、
関東ローム層では杉は育たないとのことで、楓や樫などにしたそうです。
そんな木々が生い茂る中を、花菖蒲田へと進みます。
この花菖蒲田は、明治天皇が昭憲皇太后のためにつくったものです。
まだ三分咲きくらいでしたが、
緑深い茂みのなかに急に飛び出す紫や白の大きな花は、
たった一人取り残された山奥でさまよってるときに、
やっと人と出会ったような安心感をもたらします。
この季節は花菖蒲が咲くこともあって人が多いのですが、
冬に来たときにはあまり人がおらず、
大自然に取り残された感がありました。
でも、おかげで今となっては整理券を持たないと入れない清正井にも
ちゃんと足を運び、井戸の水を堪能することができました。
冬でも冷たくない清正井の水。
今はパワースポットとして人気なんですね。
明治神宮の杜は10万本あまりの献木を植林して今の自然を作ったので、
それほど古い自然ではないのですが、
そこに、とても人工的な花菖蒲田があるのがすごく不思議であり、
でもやはり自然なのでした。
帰り道、もう一度睡蓮の池に行くと、カワセミがいました。
ものすごく小さくですが、真ん中あたりに写ってます。
鳥の宝石です。あの色、あの輝き、確かに宝石です。
本殿へ小石を踏みしめながら進んでいくと、
しめ縄つきの太い木々の間にある本殿が望めます。
この光景、まさに日本です。
そして、何を祈っているのかいないのかはわかりませんが、
そこにいる大勢の老若男女は自然に手を合わせて慎ましくなる・・・。
日本人は宗教に無関心と言われますが、
信仰心を越えてしみついているものがあると思ってしまう光景です。
外国人観光客でそれを自然にやる人をそうそう見たことがないのと比べても、
そう思ってしまいます。