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2010年6月3日木曜日

ローランサン、レンピッカ、ベルト・モリゾ

BSハイビジョンの迷宮美術館が
ローランサン、レンピッカ、ベルト・モリゾを取り上げてました。

ローランサンは長野県にマリー・ローランサン美術館があるほどだし、
レンピッカは数カ月前にBunnkamuraにてレンピッカ展を見たばかり、
ベルト・モリゾは有名な印象派画家で、
それぞれの作品を少しは見たことがあるのですが、
やはり知らないことが山ほどあります。

ローランサン。
柔和な雰囲気の絵からは思いつかなかいエピソードが。
シャネルを描いた絵を、
本人シャネルが気に入らず描きなおすよう言ってきた時
「シャネルなんか所詮田舎娘よ」となおさなかったとか。
両雄並び立たたなかったようです。

20世紀前半にパリで人気のあったスージー・ソリドールという歌手を、
ローランサンもレンピッカもモデルにして肖像画を描いたのですが
ソリドールはレンピッカが描いた肖像画が他の誰が描いたものより
一番気に入っていたそうです。
常にこの絵のように自信をもって生きていきたいとの理由からとか。
作品を展覧会で見ましたが、すごいインパクトでした。

レンピッカはどれもエネルギーが前に出ていると感じます。
そして、何よりカッコいいのです。
もろさと裏腹にも思いますが、敢えて強さを出すのがカッコいいと思います。

ベルト・モリゾ。
マネに弟子入りしたモリゾですが、
モリゾらしさを絵の中で評価しない大物マネに迎合することなく、
自己の絵を追求するモリゾ。
モリゾは暗中模索のさなか、自分の才能を信じてくれる強い支援者を得ました。
マネの弟ウジェーヌです。
二人は結婚し、ウジェーヌはマネージャーとしてモリゾを支えます。

パレットと絵筆を持つ絵を描く自画像は自信に満ちて、かつ自然で、
素晴らしいと思います。
敢えて塗り残しをつくり、これからの意欲を感じさせるあたり、
それが強い意志をもつモリゾなのでしょう。