鐘の町秩父別の田園地帯にひっそりと所在する百禄園は、
交通の不便さもあって、訪れる人もまばらのこじんまりとした日本庭園です。
ところが、なんの変哲もない地方のイベント庭園と思ったら大間違いです。
普通、日本庭園といえば、きれいに剪定された松やサツキなどと、季節の木や花が風景をかたちづくる重要な要素ですが、
この庭園はすべてオンコの木がその役割を果たしてるのです。
松よりも鮮やかな明るい黄緑が日差しを反射して輝いてます。
鳥の形に剪定されたオンコの木もあります。
とても誇らしく思いました。
そんなことを思ってる最中も、
鐘のゴーンゴーンと鳴る音が、流れ続ける滝の音に加わります。そして、それ以外の音が何もないのも北海道の秩父別。
田園地帯のなかにこういう庭園があるのも不思議な感じですが、
北海道の大自然とは違う猛々しさがあります。
それは主に赤や青や灰色がかった石がもたらしているのだと思いますが、
それらの石積の上に明るく優しくあるオンコの木がまた効果的です。そして何より誰もいないところが、自分の庭のようで、
観光で歩き疲れた足を伸ばして庭園風景を堪能できる良さでした。でも混み合って欲しくはない、
そんな秩父別の百緑園でした。因みに、秩父別に行く途中には、
神居古潭という石狩川を望む美しい景勝地があるのですが、
そこには夢殿観音像があります。
他の場所にあったものを、国道12号線沿いのこの場所に移したそうです。
夢殿観音像です。
観音像近くの木にはピンクの花が咲いてました。