ページ

2010年11月15日月曜日

三泊四日広島の旅

平和記念公園、宮島、尾道、鞆の裏を巡る広島の旅三泊四日を計画した今回、その都内からの始まりをいつもの電車から空港行きバスにしようと予約の電話を入れてみました。すると、あいにくAPEÇの閉幕と重なり、羽田空港周辺が参加国のVIPたちの帰国で混雑する恐れありとの説明を受け、それでは困るといつも通り電車で行くことに。どんぶらこっこと混雑を回避して空港に着いたことを喜んでいると、確かに羽田の駅にはにらみをきかす警官の姿があり、なにか厳重な様子でした。

そんな警備体制をよそに保安検査場を抜け時間通りに搭乗口に着いてみると、そこには回避したはずの黒山の人だかりが。でもここにAPECのVIPがいるわけはずがない、との私の予想は簡単に当たり、その一団は青春真っ盛りの修学旅行生でした。賑やかなのは(うるさいとも言う)言うまでもありません。しかも同じ便とのアナウンス。自分にもこんな時代があったことを恥ずかしさを込めて思い出し、これから数時間この青春ドラマにつきあうのかと溜め息が出てきたところでお昼ご飯を食べていると、彼らも一斉にお弁当を配り歩いて食べ始めました。結構奇遇です。 


 曇り空のこの日、広島行きの飛行機が飛び立とうと滑走路へ進んでいくと、海の方を見渡せば薄曇りの空との境目がわからないくらいに霧がかかってます。離陸すると眼下には湾岸工業地帯がすっかり霧に包まれ、不況の煽りも受けてかその活気を失った様子はゴーストタウンのようでした。

ところがはるか遠くに目をやると、これほど全体を見るのは初めてだと思う、富士山の優美な姿が頂から麓近くまで望めました。APEC閉幕、修学旅行生の一団との遭遇と、予想しなかったことが立て続けに起こった後でのこの富士山は、嬉しい驚きでした。その後雲をかき分けながら飛行機が高度を上げると光輝く真っ青な空が広がりました。

真っ青な空

大分広島が近づいてきたところです。

広島空港から市内へと向かう途中の車窓です。
瓦屋根の家がたくさん見られ、田畑、そして山、山、山、です。

広島空港に着くと紅葉が進む山間をバスに乗ること45分。広島バスセンターにて下車して平和記念公園へ。午後三時前でしたが原爆ドーム前には観光客がたくさんいて、隣を流れる元安川ではイベントコンサートが開催されてました。平和記念公園についての詳細は後日アップします。

平和祈念公園、原爆資料館とまわり、晩ご飯を食べに入ったお店が大手町シャレオのお好み焼き屋さん『春来』です。具は肉玉そばにカキ、生イカ、生エビ、肉、ネギです。卵とそばのカリカリ感に、生地のふんわりがたまらないおいしさです。カキもプリプリでした。そしてあっという間に食してしまいました。
春来スペシャル

この後平和記念公園売店で購入した二日間広電乗り放題+宮島ロープウェー付きの宮島フリーパスで広電に乗り、この日の宿泊地、宮島錦水館へと向かいました。


ラッシュの時間ということもあり二両編成の車内はとても混んでましたが、宮島が近づくに連れて乗客も少なくなり、45分後に宮島に着いた時には私を含めて3~4人ほどでした。駅からすぐの宮島口桟橋にはすでに船が出発を待っていて、乗り遅れるとあと20分待たなければならないことを考えると猛ダッシュです。そしてなんとかこの船に間に合うと、その後間もなく厳島神社のライトアップを目にすることができました。

夜の宮島口桟橋
フェリーから望む厳島神社大鳥居のライトアップ
錦水館前にいた鹿
夜でも真っ暗な中こうしているので夜目のきかない私は
突如あらわれる鹿の姿にびっくりしました。

宮島に着いたのは夜6時過ぎ。フェリー乗り場には、宮島の一日が終わりを告げるように島を後にする人々が大勢船に乗り込んでいきます。そして私が桟橋を過ぎると島内が真っ暗であることに気づき驚きました。宿泊する錦水館の所在地を地図で何度も確認しておいたので迷わず着きましたが、そこまでの数分は飲食店がほぼ閉じられ、電灯はあった記憶がないほどに暗く、その暗いなかを他の旅館の窓からこぼれる光でなんとか通りを歩くという道のりです。そして突如鹿が目の中に飛び込んできて、これは今日一日で一番の恐怖でした(鹿は至って穏やか)。厳島神社のライトアップを楽しみにしていたのですが、あまりに暗いためにこれ以上の島内散策は断念し(散策すらしていない)、錦水館の源泉かけ流しのお風呂を楽しむことにしました。

錦水館の洋室のお部屋
とてもコンパクトで使い易かったです。
加湿器があって助かりました。

地下にある錦水館の温泉。
泉質は含弱放射能ーナトリウムー塩化物冷鉱泉。

私が行ったときは入浴を終えた方が一人おられるだけでした。独り占めの源泉風呂で、旅の疲れが癒えて良かったです。なめるとちょっとしょっぱいこの温泉、手前に塩が置いてあり、これで身体を洗うといいですよとのこと(私はやらなかったが)。すっかり身体も温まり、疲労物質も体外へ出て行ったところで部屋へ戻って寝ようとすると、枕がとても良いことに気づきました。この枕、是非我が家にもと思いながらうつらうつらして、翌朝6時に目覚めました、、、続く。

錦水館前から撮った大鳥居