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2011年5月12日木曜日

最後の晩餐

夫は、ゴールデンウィークの晴天の最中に大陸から飛んできた黄砂にすっかり声帯を痛めてしまい、熱を出して寝こむ始末である。

そんな晴天も今は続かず、今日は朝から曇り空で、昨日から雨は降り止まない。

私は黄砂にも負けず、雨にも負けず、用があって近所のミニストップに寄った。するとドリンク売り場に韓国の水が売られているのに目を奪われた。エビアンやボルビックはよく見るが、韓国の水が売られているのは初めてだ。ラベルも韓国語で何が書かれているのか私にはわからなかったが、2リットル128円だったと思う。急遽輸入したのかも知れないが、このコンビニではいつの間にか、水の販売の本数制限は終わっていた。

そう、そしてスーパーの野菜売場では四国や九州の野菜が増えた。

バージニア・ウルフの『灯台へ』を引き続き40ページほど読んでいて、ディナーの場面に入った。

この場面のそれぞれの人物の心理描写もこと細かいウルフであるが、このディナーが、私がゴールデンウィーク中にお世話になった農家での最後の晩餐の光景にそっくりで、ついつい読みいってしまった。

くだらぬ腹の探り合いや、どうでも良い他者への心理分析、見栄やプライドの往来が、なぜこれほどに巻き起こるのか不思議な晩餐だったことを覚えている。そして最後、その不毛さにドッと私は疲れたのだった。

それでも、稲作の光景を見られたことには替えがたいが。

因みに、ウルフの心理描写にもちょっと疲れてきたところである。