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2010年5月2日日曜日

知りすぎていた男(映画)

1956年 アメリカ映画
監督アルフレッド・ヒッチコック 出演ジェームズ・スチュアート、ドリス・デイ

オーケストラの打楽器がドンドン鳴り響いて映画は始まります。
サスペンスな予感たっぷりです。

フランス領モロッコへ息子を連れて観光に来たマッケナ夫妻。
スパイの男が目の前で刺殺され、自分にある言葉を言い残していく・・・。
バスで移動していたところ、ひょんなことから要人暗殺計画に巻き込まれるのです。


平和な日常を送っていたマッケナ一家は、一気に神経衰弱の世界に落ち込みます。
しかも息子が誘拐されて、マッケナ夫妻はてんやわんやです。

快活で好奇心旺盛な元ミュージカル・スターの妻ジョーは、
『ケ・セラ・セラ』を息子に歌って聞かせていたのですが、
息子が隠されている大使館で、
息子に届けとばかりに『ケ・セラ・セラ』を大声で歌います。
届け届けと必死に歌うジョーに思わず感情移入してしまいます。

ジョーの歌声に気づいた息子は口笛でこたえます。
そしてベンが息子を見つけ出します。夫婦の二人三脚救出劇です。

典型的な巻き込まれサスペンス映画になってますが、
ヒッチコックの作品は相変わらず面白いです。

役者たちの分かりやすい挙動不審さがまたおもしろいです。
どう考えても先が読めるストーリーなのに、なんでこんなに面白いのでしょう。
安心してハラハラドキドキを楽しめます。

最後に出てくるオーケストラのシーンは
映画史上に残るとも言われる壮大で壮絶なシーンです。
暗殺者がピストルを構えている、
ジョーはどうすることもできず途方に暮れながらも右往左往、
ベンはようやく劇場にたどり着く・・・。
ピストルが打たれるのはシンバルが鳴るところ、
阻止出来るか~とのところで、
歌で鍛えた大声で悲鳴をあげ、銃弾をそらすジョー。
あんたはどうしてそんなに天然なのと、どこか笑わせてくれるキャラです。

ドリス・デイの歌う『ケ・セラ・セラ』はとても有名ですが、
1956年のアカデミー歌曲賞を受賞してます。