2009年10月28日、東京文化会館大ホール
演奏:プラハ国立歌劇場管弦楽団/合唱団/バレエ団 指揮:西本智実
オペラというものを劇場で見るのが初めだったので、とても楽しみにして行きました。
ソロの歌手、合唱、バレエ、オーケストラ、加えてストーリー(しかも外国語)と、オペラは他のクラシックのコンサートとは楽しみ方が一味違います。慣れない私は見ていて忙しいです。そしてそれだけ盛りだくさんなので、当然チケット代は高いです。
指揮の西本氏はインタビューで、
「やはり私はオペラが好きだと実感しています。客席から見える歌手、合唱、 バレエ以外に舞台上では見えませんがその裏で多くのスタッフが同時に動いているのもオペラで、日常的にオペラやバレエを上演し続ける劇場との仕事は言葉では言い表せない五感の全てを使い切る充実感があります。」と述べられておりますが、観ている側も五感のすべてを使い切ります。(でも感受性が鈍いので、充実感は西本氏ほどではないかもしれません。)
今回のアイーダでは本物の炎が舞台に持ち込またのですが、「なんだ、咳がでそうだ」と思っていると、周囲の客席からコホン、コホンと、炎の煙にむせって、ものすごくこらえながらも咳き込む方がちらほらいらっしゃるのですが(私も咳が出ました)、オーケストラも指揮者も歌手も誰一人咳をしないことにプロだなあと感心してしまいました(このへんがオペラ初心者っぽいところ)。
アイーダは、ジュゼッペ・ヴェルディが作曲した、1871年に初演された全4幕から成るオペラ。ファラオ時代のエジプトとエチオピアを舞台に、2つの国に引裂かれた男女の悲恋を描きます。
第2幕第2場での「凱旋行進曲」は、サッカーの応援でもつかわれるなど、単独でも有名です。演奏においても劇的効果をあげるために、この部分は「アイーダトランペット」という独自のトランペットで演奏されます。私はアイーダトランペットなるものを後で知り、もっとちゃんと見ておけば良かったと思いました。初心者には五感を使いきってもまだまだ楽しみ切れないものが、オペラにはあるんですね。勉強不足とお金不足。チケット高くても、もっと足を運ばないと~。