姫路市の北側にある天台宗のお寺、書写山圓教寺へは、
姫路駅から30分ほど路線バスに乗り、
昭和33年にできたというロープウェーで
標高371メートルの書写山を4分程上ります。
このお寺、966年に性空上人が開いたとされ、
西の比叡山とも称されている由緒正しきお寺です。
ロープウェーを降りて圓教寺の境内に入ると、
苔蒸した大木が雑草が伸びるように空に向かってドーンドーンと
普通に伸びています。
それだけで大分畏怖の念を感じさせるものがあります。
大自然では北海道はどこにも負けないと自負していましたが、
あの巨木軍団にはちょっと怯みました。
でもそれは、最初から甘く見てたからかも・・・。
摩尼殿です。
さらに近くから撮った摩尼殿です。
摩尼殿の前にある木
自然そのものだけでなく、豪雨だったせいもあってか、
霊山というにふさわしすぎる、
何かが漂っているような雰囲気が実際あります。
特に、雨で参詣客が敬遠しがちな
足場の悪い奥まったところに行くと、
木々だけではないものが覆いかぶさってくるような空気を感じます。
ちょっと怖いくらいです。
修行するのにふさわしい場所なのではないでしょうか。
大講堂
左の建物が食堂
常行堂
以上が三つの堂でして、
映画「ラストサムライ」の撮影にもつかわれたそうです。
開山堂というのが更に奥のまで歩くとあるのですが、
保存修理工事をしていたところ、2009年6月に、
石櫃内の壷に納められた開基の性空上人の遺骨が発見されたそうです。
印象的だったのは大講堂でのこと。
メールでもやっていたのか、入り口のところで僧侶が
携帯を手にカチャカチャやっているのが丸見えで見えるんです。
1000年以上の歴史あるところにも、
こうして電波が届いて僧侶も日常的に携帯を使っている姿に、
苔蒸した大木のかすむ思いでした。それが現代です~。