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2010年4月23日金曜日

ベネッセミュージアム

ベネッセミュージアムは、瀬戸内海に浮かぶ直島のアート施設で、安藤忠雄による建築です。

この美術館の何が良いか。まず、人が少ない。都心の美術館のような行列のできる混み方もなければ、大原美術館などの老舗美術館のように、修学旅行生や地元学生でごった返すこともなく、広々好き放題に見てられます(私が行った日以外では混雑もあるのかもしれませんが)。

そして、そこでしか見られない現代アート作品が楽しめます。しかもゆったりと。
ミニチュアウルトラマンが何十体何百体と並んでいたり、国旗がズラーッと並んでいたり、どれも意味深く、考えても考えてもキリがないくらいに奥が深いです。かつ、考えなくても、観るだけでも十分楽しめます。その場にいるだけで、脳へのいい刺激になると思います。

大抵の美術館というのは、入場してしまうと外界から完全にシャットアウトされ、企画者のコンセプトの世界に放り込まれますが、ベネッセミュージアムは外が見える大きな窓があったりと、自然をその世界に取り込んでいるので、より広々とリラックスして観てまわれます。

世界各国と大自然、観念の世界を行ったり来たり、自由自在でございます。

この美術館では新たに作品を購入する方法として、「サイトスペシフィック・ワークス(特定の場所でつくられ成立する作品)」という方法をとっているそうです。それは、アーティストを招き、直島や美術館を見て場所を選んでもらい、その場所のためにプランを立て、制作するという手法だそうです。
ベネッセミュージアムは、そこでしか見られない作品だらけで、かつ、そこでこそ見る意味があるように、考えに考え抜かれた作品群を用意しているんです。

尚、私が来館したときは、外国人グループを案内するベネッセの社長と思しき方がいらっしゃいました。
社長からすると、自分の庭を案内する感覚なのでしょうか。さぞご満足でしょう。