雨に唄えば（映画）

１９５２年アメリカ映画
監督スタンリー・ドーネン、ジーン・ケリー
出演ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ

ミュージカル映画の中でもひときわ評価の高い『雨に唄えば』。
確かに面白いです。
娯楽映画として見るには、申し分のない仕上がりです。
最初から最後まで楽しめます。

舞台はサイレント全盛時代からトーキーに切り替わっていく時代の
ハリウッドの俳優たちのドタバタ劇です。

ミュージカル映画なので当たり前なのですが、
感情が高ぶると歌って踊り始めるところが、
この人たちは照れ屋さんなのかと思えておかしくなってしまいます。
照れくさいセリフは滅多なことでは普通に言わず、
必ず音楽とステップが始まります。

そして雨の中でもそれをやったのが「雨に唄えば」の、
有名なシーンです。
本当にあんな人を見かけたら、
よっぽど嬉しいことでもあったのだろうと思って、
よけて通るでしょう。

出会って早々なのに、ケリー演じるドンと、レイノルズ演じるキャシーが
ものすごく息の合った歌と踊りを見せます。
運命的な出会いとはそういうもの・・・という問題ではないのでしょうが、
ミュージカル映画ならではの面白さです。

最後の方の、ドンが真剣にキャシーの事を思って言うセリフでは、
さすがに歌い始めず普通に言ったことに、逆に安心しました。
ここでも歌い始めたら、名作ではなく迷作になるところでした。
流石はスタンリー・ドーネンとジーン・ケリー。
ちゃんと分けてます。



全編通して映像がカラフルで、
ストーリーも落ち着いて見てられる
楽しい楽しい娯楽ミュージカル映画でした。