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2010年6月18日金曜日

シカゴ

2002年アメリカ映画
監督ロブ・マーシャル
出演者 レニー・ゼルウィガー、リチャード・ギア、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、クイーン・ラティファ

とても面白いミュージカル映画です。今まで見たミュージカル映画で一番面白かったです。

舞台は1920年代のシカゴ。
スターを夢見るロキシーは、愛人を殺してしまい留置場送りになります。留置場には、すべてを取り仕切る看守のママ・モートンがいて、ママにお金を渡すと物事が動く仕組みです。ママ役のクイーン・ラティファ、面白くて良かったです。

留置場でロキシーは、憧れのスター、ヴェルマと会います。他にもいろんな女たちが留置場にいるのですが、みな男に裏りられた恨みで殺人を犯してしまった人たちです。

ロキシーは敏腕弁護士のビリーを雇うことに成功し、あることないこと言って、何とか無罪を勝ち取ります。ロキシーが世間の話題をすっかり持っていって面白くないヴェルマ。二人とも、注目を浴びるためになら何でもやる人たちです。

最後は、無罪放免の後にかつての脚光はすっかり他の殺人事件にもっていかれて仕事も住む家もないロキシーに、良い話があると持ちかけるヴェルマは、「人殺し女が一人なら珍しくない、でも二人なら」とロキシーとコンビを組みます。そして、一度は世間から忘れられた二人は再び舞台で脚光を浴びました。

決して悪人ではない彼女たち、でも愚かで目の前の人参にすぐ飛びついて、いつも失敗ばかりです。そんな彼女たちが、血を喜ぶ荒んだ街シカゴで何とか華を咲かせようと手段を選ばず頑張る姿は、ちょっと可愛く、誇らしく見えます。

現実社会の厳しさを、こういうミュージカル形式で描くことに、斬新さを感じました。歌の場面になると、セットも衣装もすべて変わるのですが、違和感なくやってるところが上手いなあと思います。辛いことを笑い飛ばす強さのある登場人物たちに、野生すら感じます。

レニー・ゼルウィガー、リチャード・ギア、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの三人とも、芸達者でとても良かったです。